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ウラボシ門 ウラボシ綱 フサシダ目 フサシダ科
ナガバカニクサ Lygodium japonicum (Thunb.) Sw. var. microstachyum (Desv.) C.Chr. et Tardieu
 タイワンカニクサ/テリバカニクサ

分布/九州(薩摩半島南端),南西諸島;アジアの熱帯
生育環境/林縁
生活型/常緑つる

林縁に生育する常緑のつる状シダ。長さは数mになる。
羽片は2回羽状に分岐し、細長く伸びる。一部の羽片が胞子葉となり、胞子をつける。胞子をつけない栄養葉と胞子をつける胞子葉の形は大きく異なる。
民間薬として、利尿剤などに用いられる。
イリオモテシャミセンズルとともに、西表島西部地域の祖納・干立・船浮の各集落で行われる神行事の節祭(シチ)で使用され、「シチカッツァ」と呼ばれる。採取してきたシチカッツァは、トゥシヌユーの日に家の柱などに巻く。魔除けの意味があるとされる。巻いたシチカッツァは一年間、そのままにされる。本種を使っていることが多いように感じる。
屋久島・種子島以北に分布する カニクサ Lygodium japonicum (Thunb.) Sw. に比べ羽片が細長く伸びる。
よく似たイリオモテシャミセンズルは、羽片の形が単葉状であることで区別できる。

ナガバカニクサ_栄養葉 ナガバカニクサ_胞子葉
栄養葉 【2008/3/1 干立】
胞子葉 【2008/3/1 干立】
ナガバカニクサ_胞子葉 ナガバカニクサ_神行事で用いられる
胞子葉 【2009/7/16 干立】
神行事で使用する 【2013/9/30 干立】
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2014/3/4 公開

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